「月と蟹(Amazonリンク)」で直木賞を受賞した道尾秀介の作品。GALAPAGOS内の書店で買えたので電子版にて読了。
リサイクルショップ・カササギを運営する若い店長(華沙々木丈助)と副店長(日暮正生)、そこにちょくちょく入り浸っている中学生の南見菜美。そこに振りかかる事件。コメディのようなやりとりと推理。ちょっぴり驚きの結末。それが4編。
私が初めて読んだ道尾秀介作品がこれだったので、この作者はこういうライトな感じの作品を書く人なんだと思ってしまいました(とはいえ、次に読んだ「ラットマン」も少し重いけど余り印象として変わらなかったな)。
店長・華沙々木のキャラや、事件のテーマが暗くないこともあり、全体的に読みやすいと感じました。ただ、フィクションの割りに、現実に起こりうる感情のもつれが見え隠れし、妙にリアリティが感じられます。日常のちょっとしたことが引き金になってこういう事件が起こるとしたら解決してくれる人はいないので気を付けないといけません。