加賀恭一郎シリーズ5作目。本作は、タイトルからもわかるとおり、「どちらかが彼女を殺した」と同じ形式(リドル・ストーリー)で書かれた作品です。(続編ではありません)
脚本家である穂高誠が結婚式当日に毒殺される。3人の容疑者それぞれの視点から毒殺前後の経緯が語られる。最終的に誰が殺害したか、というのは最後まで明らかにされない。各容疑者ごとに動機や怪しい行動は描写されるが、最後の決め手になる毒物混入の決め手だけが謎のままとなる。
「どちらかが彼女を殺した」よりは、最後の犯人当ての箇所は分かりやすい構成になっていると感じられました。ただしそれでも、初見で見破るのは難しいと思います。