まだ今年3冊目だというのに、うち2冊が宮部みゆき。
というわけで、「火車」に引き続き宮部みゆきの代表作のひとつ「理由」を読みました。
今回もサスペンスではあるのですが、競売における不動産業界の問題をとりあげる一方で、様々な形での「家族の関わり方」が全体的な共通テーマとなっています。親と子、あるいは他人同士のかかわりの中で、つながりに対する価値観の違いから来る細かな問題が大きな事件へと発展した。それをインタビュー形式で徐々に明らかにしていくところが楽しい。
単純なサスペンスとして読むと少し冗長に感じるかもしれませんが、個々の家族模様の描写を気にしながら読むと長い中にも味が出てくるのだと思います。